バイアステープとは
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バイアステープをご存知ですか?
お裁縫をはじめて間もない方には、あまり聞きなじみのない言葉かもしれません。
実はこれ、今後のお裁縫ライフでぜひ使いこなしていただきたい便利アイテムなんです。なんと簡単に手作りもできてしまう優れもの。
今回はバイアステープの作り方や使い方を、初心者の方にもわかりやすいようにご紹介します。
斜め45度でカットしたテープ状の布
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そもそも布地というのは、縦糸×横糸の折り目(布目)でできていますよね。
この布目に対して斜め45度の方向を「バイアス」と呼びます。
バイアスは、縦よりも横よりも、伸縮性があるのが特徴です。
そしてバイアステープとは、布をバイアス方向に細長くカットしたテープ状の布です。つまりよく伸びるテープなのです。
では、この伸縮性を活かした用途とはなんでしょうか?
バイアステープの用途
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バイアステープの役割は、ひとことでいえば「布端をくるんで処理すること」です。
伸縮性のあるバイアステープは、カーブになじみやすいので、襟ぐりや袖ぐりの処理や補強、曲線に沿ってパイピングしたりするのに活躍してくれます。
補強やアクセントとしての役割、まさに名脇役といえますね!
バイアステープの作り方は簡単
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市販のバイアステープも色々な種類のものがありますが、実は簡単に手作りすることもできます。
バイアステープはデザインのアクセントになるので、お気に入りの布を使って、こだわりのバイアステープを作ってみてはいかがでしょうか。ここからはバイアステープの作り方をご説明していきます。
バイアステープの作り方
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用意するもの
まずは手軽に、バンダナなどおウチにある布で作ってみましょう!
- お好きな布(50cm×50cmのバンダナなど)
- 定規
- チャコペン
- ハサミ
- アイロン
あらかじめ布にアイロンをかけておくと、布目が落ち着いて、作業しやすいです。
作り方①線の入れ方
今回はテープ幅を5cmとしてご説明します。
まず、バンダナをバイアスで折り、三角形にします。(一番長い辺が、斜め45度のバイアスということになります。)
バイアスに定規をあてて、5cm幅の線を平行に引いていきます。
作り方②裁断の仕方
①で引いた線に沿って、ハサミで裁断していきます。
この細長い布が、バイアステープです。
作り方③つなぎ方
もしも長さが欲しい場合は、②のテープをつなぎます。
2本の布を並べて、ちぐはぐになっている布端の斜線が平行になるように切り揃えます。
布目の方向を揃えて並べ、布端から5mm程度内側に線を引きます。
引いた線が重なるように中表(布の表側を中に合わせる)にして、線上をミシンで縫います。縫い代の分を忘れてピッタリと重ねて縫ってしまうと、つなぎ目がズレてしまいますので要注意!線を引いてから、縫い合わせるのがおすすめです。
欲しい長さになるまでつないだら、縫い代にアイロンをかけて切り落とします。
これで完成です!
つなぐ手順は、初心者さんの失敗が多くなるポイント。少しややこしく感じるかもしれませんが、慣れればとても簡単ですよ。是非気軽にトライしてみてくださいね!
作り方④折り目の付け方
バイアステープを実際に使っていくとき、必要になるのが「折り目をつける」作業です。
これにあたり、重宝するのが「テープメーカー」という道具!
簡単にバイアステープに折り目をつけられます。
テープメーカーには幅の種類があり、特に出番が多いのは18mm、25mm幅のもの。
これは完成するテープの幅の数値になります。
用意するもの
- テープメーカー
- テープメーカーの指定幅のバイアステープ(指定幅が25mmなら、5cm程度の幅の布)
- 目打ち
- アイロン
使い方
1.バイアステープを通す
バイアステープの布端を、布の裏面が上になるように据え、テープメーカーの広い口のほうから優しく差し込みます。
2.バイアステープを送る
布を差し込んだら、目打ちで布を送り、テープメーカーの狭い口のほうから出します。
3.出てきたバイアステープにアイロンをかける
狭い口から、折りたたまれたテープが出てきます。出てきたテープの端をマチ針で留めて固定し、折り目にアイロンを当てながら、優しく引っ張り出します。
折り目の作り方も、テープメーカーがあれば簡単そうに感じていただけるのではないでしょうか!
テープメーカーなしの折り目の付け方は?
もちろん、テープメーカーを使わなくても、折り目をつけることはできます。
アイロンを用意して、やってみましょう!
1.
まずテープを半分に折り、アイロンで折り目をつけます。一旦開いて、片側の布端を中心の折り目に合わせて折り、アイロンをあてます。
2.
そのままさらにもう一折り、最初につけた中心の折り目で折り、アイロンでおさえます。
3.
残っている反対側の布端も中心の折り目に向けて一折りし、アイロンをかけたら完成です。
大量のバイアステープの作り方
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長尺のバイアステープが欲しいとき、短いものを何本もつなぐのは大変です。
ここでは、長尺のバイアステープをまとめて作る方法をご紹介します。
簡単にいうと、布を筒状に縫い合わせてから、らせん状に細く裁断するスタイルです。
大きめの布が残っていたりしたら、大量に作ってストックしておくと便利ですよ!
用意するもの
- 長方形の生地(できるだけ生地幅の広いもの)
- チャコペン
- 定規
- カッター(ハサミでも可)
- アイロン
長尺のバイアステープをまとめて作るときには、長方形の生地を用意します。
できるだけ生地幅の広いものを使うとよいです。
生地幅の狭いものはつなぎ目が多くなってしまうので、効率的には幅広のものがおすすめなのです。
長方形の生地の両サイドの耳を切っておきましょう。
また、生地の形に歪みがある場合は地直し、長方形を整えておきます。
作り方①線の入れ方
生地の角を対角に折り上げてバイアスを取り、対角線を引きます。
この線を中心にして、欲しいバイアステープの幅で平行線を引いてきます。
さらに長方形の角からも、平行線を引き、これを最終線とします。
作り方②裁断の仕方
使用するのは、最初に引いた中心線と、最終線のあいだの範囲になります。
線に沿って裁断し、いらない部分をのぞいておきましょう。
作り方③つなぎ方
布端から5mmくらいのところに縫い代の線を引きましょう。
ここから、裁断した生地を中表の筒状に縫い合わせます。
その際、引いてある案内線を一段ずらしてつなげるのがポイントです。
その結果らせん状につなげることができるのです。
線と線を丁寧に合わせてマチ針でとめ、ずれが生じないように気を付けてミシンで縫い合わせます。
縫い代分を加味するのを忘れないでくださいね!
基本のバイアステープのつなげ方と、手順は同じです。
縫い代にアイロンをかけて割ります。
案内線がまっすぐに繋がっていれば成功!
作り方④切り離し方
らせん状に切り離したら完成です。
定規をあててカッターを使うと直線がきれいに切れますが、ハサミでももちろんOKです。
バイアステープの使い方
直線のくるみ方
1.布端を合わせて留める
本体の布端とバイアステープの端を、中表になるように重ねます。
折り目を片側だけ一旦開いた状態で合わせてくださいね。
待ち針で留めます。
2.ミシンで縫う
まっすぐに縫いましょう。
3.アイロンをあてる
布をかえして布端をくるみ、アイロンをあてます。
さらにもう一度かえしてアイロンでならします。
4.落としミシンをかける
表側から、テープの端すれすれのところをミシンで縫いましょう。
(これを落としミシンといいます。縫い代をきれいにおさめ、さらに裏側も一緒に縫うことができるため補強にもなります。是非覚えておいてください!)
曲線のくるみ方
1.テープを曲線にならす
まず、カーブに沿うようにテープを据えて、アイロンをあてておくと縫い付けやすくなりますよ。
2.縫いつける
テープを軽く引っ張りながら、カーブにぴったりと沿わせて縫いつけます。
縫い代がずれないように待ち針で留めてから縫いましょう。
角のくるみ方
1.
バイアステープと本体布を直線に縫ってきたら、角の縫い代の少し手前で縫いどまります。返し縫いをしたら糸をカット!
2.
バイアステープを45度の角度で、角を起点に次に縫う方向へ折ります。待ち針で留めましょう。
3.
1の縫い終わりから、次の方向へ縫い始めましょう。返し縫いからスタートします。縫い代の幅をそろえて縫います。ここで、角の布がたるんでいることが大切なポイント!
4.
布を返して、角が斜め45度できれいにおさまるようにたたみましょう。
5.
テープを内側に折り込んだら、待ち針をして、落としミシンをします。
6.
角の斜めの折り込み部分を、まつり縫いします。
バイアステープを使ったランチョンマットの作り方
用意するもの
- お好きな布(仕上がりサイズに合わせて)
- バイアステープ
- アイロン
作り方
1.本体布にバイアステープを縫いつけていく
角からではなく、必ず一辺の途中から縫い始めます。縫い終わりの処理がやりやすくなります。
2.角も含め、ぐるりと一周縫い終えたら、縫い始めとつなぐ
※バイアステープの縫い始めと縫い終わりのつなぎ方
まず縫い終わりが近づいてきたら、縫い始めの数cm手前でストップ。
バイアステープの縫い始めと縫い終わりがきれいにつながるように、斜めに折り目をつけましょう。数ミリ残して裁ち落としたら、おさえながら縫い線にそってミシンをかけ、つなげます。テープのつなぎ目部分を手縫いします。
これで完成!
お好きな布を使って、バイアステープのパイピングでアクセントをつけたり、ワッペンをつけたりするのも楽しいですよ。バイアステープのつけ方をマスターして、お気に入りのランチョンマットを作ってみてくださいね!